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Posted by おてもやん at

2010年11月27日

いいお産の日レポート<講演>

みなさんこんにちは。
本田屋女将ですエヘッ
秋も深まり、炬燵やストーブが恋しい季節になってきましたね。
昨日、この冬はじめてファンヒーターに火を入れました。
私にとっての冬の香りのひとつは「灯油のにおい」・・・(^^)



 去る11月3日に行われた「いいお産の日in熊本市2010」。
来場者数は160名を越す勢いで、お陰様で大盛況のうちに終えることができました。
ありがとうございましたm(_ _)m
 早く皆様にその日の様子をお知らせしなければ・・・と思っていたのですが、
なんせ、うみ・つきスタッフは好奇心いっぱいの行動人間ばかり。
「いいお産の日」が終わった直後から、様々なイベントの企画や開催に追われていて、
レポートのアップが大変遅くなってしまいました。申し訳ありません。

 今日からの5日間は「いいお産の日レポートウィーク」!!
あの日の会場の様子を順次アップしていきたいと思いますので、
皆様どうぞお楽しみに~

まずは、講演レポからどうぞ~。


*********************************************



 今年はメインイベントとして、マタニティ・コーディネーターのきくちさかえさんをお迎えして講演していただきました。

 講演のタイトルは「日本のお産と世界のお産~これまでとこれから~」。





 きくちさんは東京生まれの東京育ち。妊娠出産に関する社会デザイン学研究者であり、ヨガ講師であり、写真家です。16年前に「いいお産の日」というイベントを生みだされたメンバーのお一人でもあります。「いいお産の日」の創始者ともいえるきくちさんに来ていただくことができて、うみ・つきスタッフ一同、感無量でした。

誕生当初の「いいお産の日」についてやお産の歴史・産む側の女性たちの置かれている現状などを資料と共にお話しいただき、始終お産への熱い想いが伝わって来ました。
以下、きくちさんのお話です。”

若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉

 イギリスからシーラ・キッツィンガーさんをお招きして「いいお産の日」第1回目は開催されました。マタニティウェアのファッションショーやパレード、分娩台を会場に持ち込んでの、通常のお産とフリースタイルのお産の違いの劇など。参加者は一年目が700名、二年目が800名、三年目には1000人を超えました。ちょうど新しいお産を求めている時代の流れとマッチしていたのでしょう。

 続けて、日本のお産の歴史について。
日本ではもともと自宅、庭、納屋、納戸、産屋(河原に建てた藁葺きの小屋)などで出産はされていました。江戸時代の末期から「危ないお産を助けよう」と言うことで医者が道具を使った工夫をするようになっていきます。そして、明治に入ると助産師が育てられるようになり、近代的な西洋のやり方が入ってきます。
 医者や助産師によって「分娩」「子宮」「陣痛」などの言葉や道具が使われ、新しいお産のスタイルを称賛するポスターなどを使ったイメージアップがはかられました。それは「プロパガンダ」(ある政治的意図のもとに主義や思想を強調する宣伝)と言えるものでした。
 生理や出産が不浄なものというふうに扱われていた時代に「きれいな産院で産みたい」という嫁と、「近代的な産院で生まれた近代的な孫を持てる」という家長の気持ちとがちょうど合致し、産院でのお産がどんどん普及していったのだと考えられます。

 戦後に入り、産めよ増やせよ・・・という時代も終わりました。モニターなどの機械もドイツから入って来ます。自宅出産は1950年にはかなり減って、1960年には半数、五年後には約9割が病院での出産に変わっていきます。
 しかし、医療に守られたお産に安心していた母親たちも、病院主導のお産に疑問を持ち始め、自分の力で産むお産をしようと1970年代になって「ラマーズ法」が入ってきます。ラマーズ法は、ラマーズという医者が自然のお産がいいと考案。1984年ミシェル・オダン氏の「水中出産」、1989年「アクティブ・バース」ジャネット・バラカス女史が「医療者は援助者です」と発言し、新しいお産の流れが始まりました。

 のちに日本のお母さん達は、お産の方法や病院のグレードを選ぶということを求め始めます。
2000年に入った頃からゴージャスな産院が作られ始めました。最近では、水中出産や和室での出産も選べる高級な病院や助産院も増え始めています。

 現在「チョイス」すること、選べるのがあたり前の時代といわれ、バースプランがどこの病院でも用意されています。しかしそれは本当にチョイスといえるのでしょうか?選ばされているチョイスなのではないでしょうか?
 東京では「希望帝王切開」ができるようになり、麻酔による無痛分娩を希望することが増えていて、「あんな大きなものを下から産むなんて不自然だ」「麻酔で知らない間に取り出してほしい」という人が出てきています。それは体に起こる「自然」な営みを頭が受け入れていない社会になってきているということなのではないでしょうか・・・?


出産は誰のものか?
自然なお産とは?
人間にとって「自然」とは何か?

 いいお産の日」をやろうと集まってくる人たちが、なぜ自宅出産をするのか、なぜ自然出産はいいと言い続けるのかということに、最大の興味関心があります。どうしてかというと、麻酔分娩や帝王切開などの計画分娩をやった人たちはサークルを作って計画出産はいいですよとは言いません。自然なお産をした人たちはその後も社会を変えていきたいという風に繋がっていきます。それが社会への大きな力になっていくと信じています。でも、そのことは「良い」とか「悪い」では全然なくて、それを家族との関係性の中で熟考して選択したのであればそれでいいのだ、とも言えます。あたたかな繋がりの中でお産の仕方を考えていくということが重要です。大切なのはお産のかたちではなく理念があるかどうか。あたたかい関係性の中で行われるお産はすべて素晴らしいのです。あたり前のお産を守っていきたいです。


若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉   若葉

 最後にきくちさんが撮られた「生まれるいのち」と題した写真が映し出されました。それは、心から満足のいく幸せなお産をしたお母さんたちの笑顔や生まれたばかりの赤ちゃんの写真でした。きくちさんのお産に対する優しく熱い想いが溢れていました。

 一人でも多くのお母さん達が
このような幸せなお産をされますように・・・・と願ってやみません。







<12月の予定>

12月2日(木) ~2010年夏お産の方へ~うみ・つきプレママコミュ第5回 
       (べビママヨガ&おむつなし育児体験談)
12月4日(土) ミニトモカフェ
12月7日(火) クリスマスリース作り
12月9日(木) ~2011年春お産の方へ~うみ・つきプレママコミュ第1回 
       (自己紹介&マタニティヨガ体験)
12月15日(水) ママ&赤ちゃんのお手当法(整体)
12月23日(木・祝) お正月飾り作り


  


Posted by 本田屋女将 at 10:08Comments(0)イベント