先日、すすきも最盛期を過ぎた阿蘇の高原を抜けて、
小国町の寺子屋TAO塾で行われた「いいお産の日in小国阿蘇2010」に
参加してきたみみもとです今日はその様子をレポートいたします
この日TAO塾に集まったのは約10名。
元気な子ども達が走り回る中、
まずはTAO塾主宰の波多野さんの講演からスタートしました。
演題は「懐かしい未来と自然な食・お産」。
「懐かしい未来」というあまり聞きなれない言葉を
波多野さんが電子紙芝居(スライド)を使って解説してくださいました。
今、ハリウッドのスターや世界的に有名なスポーツ選手の中で
伝統的な日本食であるマクロビオティックが流行していることなど、
生活の中のあらゆる面で昔からの日本の智恵というものが見直されてきていること。
↑キヌア・アマランサス・高黍などのTAO農場で獲れた雑穀たちと、
TAOおすすめの食材、キクイモ
そして、現代のお産も本来の姿と変わってきていて、その未来は・・・?
と投げかけ、みんなの中に懐かしい未来の像が浮かび上がってきたところで、
昼食タイム♪
TAOでマクロビオティックの食事を作っていらっしゃる北里洋子先生の
小豆玄米おにぎりとだご汁、お新香をいただきました
すべてTAO農場で出来た無農薬野菜、お手製の味噌、
だごも国産小麦粉製とのこと☆
当初はおにぎりだけの予定が、北里先生のご好意で立派なお昼ごはんに~!
北里先生、ご馳走様でした
かみしめていただいたら、いよいよバーストークin小国のはじまりはじまり~
小国では、数年前に小国公立病院でのお産の取り扱いが廃止になり、
一番近くて阿蘇市まで行ってのお産となります。
妊娠中の経過やお産によっては熊本市内の病院まで搬送されたり長期入院を余儀なくされた方、
パートナーのお仕事の都合などで引っ越しててきたという方では
里帰りでの県外の出産の方も何人もいらっしゃいました。
その中でまさに十人十色、そして毎回違うお産のストーリーがあります。
共通して感じられたのは、どこで産んでも、いいお産だったかどうかの鍵は
介助してくださった方との信頼関係が築けたかどうかなのだな、ということ。
そして、大病院への集約化が進む現代日本のお産事情ではありますが、
願わくば小さくともその地域で顔の見える関係でのお産が残っていってほしい、
それがお産の多様性に繋がり、
一人ひとりのいいお産に繋がるのではないかな、と感じました。
終わった後の感想で、北里先生から
「同年代での語り合いもいいけれど、日常生活の中で今と比べものにならないほど
からだを使っていた頃の年配の方たちのお産の話は面白い。
そういった話を聞く機会もぜひ持ってみては」
と提案があると、波多野さんがすかさず
「ババーストークだね」
そんなギャグを飛ばしまくっていた波多野さんですが、
ナイーブなことも出てくるお産の話中も
違和感なくその場に溶け込んでいらっしゃいました。
きっと、波多野さんのどんな人にもフラットで心開いて臨まれる姿が、
参加者にも伝わったのでしょうね。
終わった後、波多野さんとお話していたら、こんなことをおっしゃいました。
「人生の中で怪我や病気、別れやトラブルなど、
ネガティブなことで生き方について考え直すきっかけとなることは多い。
でも、その中で唯一幸せなことで生き方を捉えなおせるチャンスのような気がする
お産って素晴らしいと思う」
と。
たしかに、どんな辛い・悲しい思いのあったお産でも、
そこに産まれるいのちは紛れもなく「生」であり幸せの塊です。
たとえ、どんなに短かったとしても。
そんな、いのちについて思いを馳せる時間をくれたTAOでのいいお産の日。
実行委員長のオガキョンちゃんはじめ、
実行委員のみなさんの人柄がにじみ出た、ほっこり語れる場でした。
小国のみなさん、ありがとうございました!
次は、11月9日に行われた天草でのいいお産の日をレポートします。お楽しみに!